人間関係を変えることは、多くの開運法の中でも最も重要な部類になります。なぜならば、私たちは人間関係を維持をするために、膨大なエネルギーを使っているからです。
たとえば、友達と遊ぶという一つの行為を取り上げてみても、スケジュールを調整して、約束の時間までに準備をして、約束の場所まで出かけるという形で自分のエネルギーを使っています。
友人関係に限らず、夫婦関係も、親子関係も、職場の同僚との関係も当たり前のようでいて、自分のエネルギーを何年も使い続けています。それ自体は良い訳も悪い訳でもない、ただの事実ですが、「人間は自分にとって不利益な人間関係もなぜか続けようとする」という別の事実が加わると、多くの問題を生み出していることが明らかになります。
私たちは孤独になることを無意識に嫌がっていることが多く、そのせいで不愉快だったり不利益だったりする人間関係すら続けようとします。そうして、多くの人が余計な苦労を背負い込んでいるのです。しかし、今の人間関係を断ち切ったからといって、孤独になってしまうと考えるのは早計です。
むしろ、今の人間関係にエネルギーを使っているせいで、新しい人間関係を作れずにいると考える方が、多くの場合で適切です。そして、今の人間関係を断ち切ることで、新しい人間関係が生まれ、それが良いきっかけになることもよくあります。
ユニクロの創業者である柳井正は、香港のアパレルブランド『ジョルダーノ』の社長と面会した時に、次のように思ったと言います。
「失礼を承知で言うとパッと見は大したことないオッサンが大したことをやっているな」
「この人にできて、ぼくにできないはずはない」
こうした感想を抱いた出会いをきっかけにして、彼は単なる小売店から、ジョルダーノと同じ製造と小売の両方を自社で行うSPAという現在のビジネスモデルに転換しました。製造を始めたばかりの頃のユニクロは、洋服のボタンの位置がずれていたり、表地と裏地が反対だったりと、失敗がしょっちゅうだったそうですが、開運において大切なのは、「あれくらい自分にもできる」という考えが正しかったかどうかではなく、人との出会いによって機運が高まったという点です。
彼は自分のエネルギーを使って、香港の実業家に会ったことで、運をつかみました。こうした事例を鑑みれば、不利益をもたらす現在の人間関係を維持するためにエネルギーを消耗するよりも、そのエネルギーを新しい人間関係を作ることに転用した方が、人生が好転することがよく分かると思います。
良好な人間関係を壊す必要はありませんが、不愉快な人間関係や退屈な人間関係を残す理由もありません。別に喧嘩別れをする必要もなく、ただ「最近仕事が忙しい」と適当な理由を作ればよいだけです。
人と会わなければ、時間もお金も感情も節約できます。そして、節約した時間とお金と感情を、新たな人間関係のために使うことができるようになります。
そのために必要なのは「今の状態はもうたくさんだ」という嫌気を、「もっとマシな人生にする」という勇気に変えることだけです。